バイオマス発電とは
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世界から注目を集める
バイオマス発電
脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーを利用した発電への期待が高まっています。
太陽光や風力など自然環境に左右されやすいものが多い中、
安定した電力の供給が可能なバイオマス発電は、いま世界から注目されています。
循環型社会の構築を目指して再生可能なエネルギーを活用
バイオマスとは、生物を意味する「bio」と量を意味する「mass」から成る言葉で、植物や生物から得られた有機物を活用する再生可能エネルギーのことです。バイオマスはいろいろな分野で使用されていますが、生物由来で安定した供給量が確保できることから、発電の燃料としても適しています。
バイオマス燃料の種類
バイオマスは廃棄物系バイオマス、未利用バイオマス、資源作物の3つに分けることができます。安定的・継続的に量を確保することができ、様々な用途に使える万能エネルギーとして注目されています。
海田発電所では木質系バイオマス燃料を使用
バイオマス燃料の中でも、林地残材や製材工場端材など、木を素材とするものを木質系バイオマス燃料と言います。海田発電所では、主に広島県内産の未利用木材などを切削しチップ化した「木質チップ」、未利用木材および製材時の端材などを円筒形に圧縮した北米産の「ホワイトペレット」、アブラヤシの実からパーム油を採取した後の椰子殻である東南アジア産の「PKS(パーム椰子殻)」を燃料として使用しています。
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木質チップ
木質チップとは未利用木材等を破砕してチップにしたものです。海田発電所では広島県内の林地残材などの未利用バイオマスを「木質チップ」として使用。広島県の林業の振興に寄与するとともに、地域に根差した循環型社会の実現にも貢献します。
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ホワイトペレット
ホワイトペレットとは、製材の端材をペレット状に圧縮成型した、小粒の固形燃料です。海田発電所では、ホワイトペレットを米国より輸入します。ホワイトペレットは外航船により岩国にあるバイオマス燃料中継基地まで運搬し、内航船で海田発電所まで運ばれます。
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PKS*(パーム椰子殻)
*Palm Kernel Shellパーム椰子の殻の部分で、パーム油を生産する過程で発生する農作物残さ廃棄物です。水分含量が少なく発熱量が高いことから、近年バイオマスエネルギーとして注目されており、主にインドネシアやマレーシアなどの東南アジアから輸入しています。
木質系バイオマスを
活用するメリット
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カーボンニュートラルでCO2排出量の削減を推進
樹木は大気中のCO2を吸収し、成長していきます。成長した木は、伐採され木材として使用される間は、内部にCO2をとどめていますが、廃材となり燃やされるとCO2を発生します。吸収したCO2と燃焼して発生するCO2の総量は同じであることから、木質系バイオマスはカーボンニュートラルな燃料として、低炭素社会の実現に寄与します。
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地域の森林環境の改善に貢献
美しく豊かな自然を未来へと受け継いでいく。森林資源を活かすことは、森林環境を改善し、守ることにつながります。海田発電所は、主に広島県内産の林地残材などの未利用資源を活用。間伐や枝打ちなど、森林を育成・管理していく過程で発生する小径木など、地域に存在する資源を有効活用することで、地域に根差した循環型社会の形成にも貢献します。